プーケット最大のスピリチュアルなお祭りは、プーケットでしか体験できない世にも珍しいお祭りとして有名です。
この期間は町中が黄色い旗と赤文字、白い服になるプーケット最大のお祭り。
お祭りの期間、島内の中国寺院には熱心な信者たちが集結し、さらにマニアックなカメラマンたちが加わってかなりの賑わいとなります。
この時期はプーケットの職場でもベジタリアンメニューが出るほど、プーケットでは職場も公認。
それではプーケットベジタリアンフェスティバル(別名:九皇大帝祭)のご紹介です!
・世界的に有名な奇祭を見たい
・タイ在住でプーケット旅行を計画中
・マニアックなカメラマンが世界中から来るお祭りに参加したい
ベジタリアンフェスティバルの起源
プーケット・ベジタリアン・フェスティバルは、毎年太陰暦(月の満ち欠けの周期を基にした暦)9月1日から9日に、プーケットを中心にタイ全土で行われる島内で最も盛大なお祭りです。
菜食によって身を清め、神への忠誠を示すことで、幸運がもたらされる儀式として、約200年間続く伝統的なお祭りと言われています。
ベジタリアン・フェスティバルの起源は1825年頃。
当時、中国からタイに移住する出稼ぎ労働者が多く、この労働者の慰安公演にプーケットを訪れていた京劇団員が、原因不明の重病を患ってしまいました。
その際、神に祈りを捧げながら厳格な菜食を行ったところ、この病がすっかり良くなったという言い伝えから、幸福や平安を祈る菜食の儀式は、プーケットを中心としたタイ南部で広がりを見せたそうで、200年経った現在でもずっと継承されています。
プーケットベジタリアンフェスティバルの様子
太陰月際という時期に、各神社でヨックサオ儀式というのが写真のように行われます。
ヨックサオとは邪気を払うために燈柱を立てる儀式だそうで、これを皮切りにプーケットベジタリアンフェスティバルが始まります。
写真のように熱心な信者の方たちが早朝から寺院に集まりトランス状態に入ります。
そして、できるだけ奇天烈なものを頬などに突き刺して神聖なる行進を行います。(突き刺すものは不気味であればあるほど良しとされているらしい)
信者の方々は、寺院から寺院へ移動し街中を練り歩き、道中では地元の中華系タイ人の方々がお供物を差し出して、祝福を受けます。
思わず目を背けたくなる光景ですが、これがお祭り最大の見所で、世界中から多くのカメラマンがこの奇祭を写真に収めるためプーケットへ来ていました。
夜は他にも火渡り(ゴーイホーイ)という厄払いの儀式が行われます。
そして最終日の一日まえには、厄落とし(ゴーイハーン)と呼ばれる儀式が行われます。(YOUTUBEに少し様子が乗っています)
寺院内の橋(橋の下は火のついた蝋燭)があり、人形に厄を持って行ってもらい無病息災を祈る判子を背中に押してもらいます。
そして最終日は、凄い数の爆竹とともにソンプラ(中国神のお見送り)を行い、ベジタリアンフェスティバルは終了を迎えます。
ベジタリアンフード
こちらはベジタリアンフェスティバルで有名なお菓子だそうで、沢山の方が買いに来ていました。
食べてみるとコーヒーに良く合うお菓子でめちゃくちゃおいしかったので是非食べてみて下さい!
プーケット名物の福建スタイル生春巻き(ポピアソッド・ホッケン)など、ベジタリアンフードがいたる所で売られています。
見ているだけで楽しいですね。
こちらで食べたベジタリアンのトムヤムしいたけがめちゃくちゃ美味しかったので、またすぐ食べたい(笑)
ベジタリアンフェスティバルで有名な現在はプーケット名物になっている「ミートンポー」福建麺は、約70年前に中国からプーケットに移ってきたオーナーによる”Pea Kong”という伝統的な麺作りの製法で作られています。
この独特な”ホッケンミー”(タイ語で”ミーホッケン”)とよばれる麺は、見た目は黄色で普通のタイの麺や中華麺よりも太いのが特長。この麺が調味料やトロトロの卵とよく絡み合い、なんともいえない美味しさです。
ミートンポーはベジタリアンフェスティバル以外でも有名なレストランがいくつかあるのでまた紹介したいと思います♪
プーケットベジタリアンフェスティバルで流れている音楽
ベジタリアンフェスティバルに来ると必ず耳にする音楽があります。
一つは、Om Mani Padme Hum「オーン・マニ・パドメー・フーン」という曲。
もう一つはこちらのGrate Compassion mantra「グレートコンパッションマントラ」
この曲もよく聞こえてきます。千手観音の陀羅尼として知られている曲だそうです。
これは観世音菩薩の慈悲を表現している真言(しんごん)「サンスクリット語のマントラ」。
特に、チベット仏教圏のチベットやモンゴルの仏教徒が頻繁に唱える陀羅尼です。(陀羅尼(だらに)もしくはダーラニーとは、仏教において用いられる呪文の一種で、サンスクリット語原文を漢字で音写したものだそうです)
チベットには、自国が昔から観音菩薩に教化され導かれてきた国であるという歴史観があり、歴代ダライ・ラマは観音菩薩の化身とされています。
ダライ・ラマによるとオムが私たちの不浄な身体・言葉・思考。マニが宝石を意味し、秩序、慈悲、他者への思いやりなど悟りを開くための要素。ペメが蓮を意味し、矛盾から救い出す知恵の本質を示す。フムが、分離できないものを意味するんだそうです。
このマントラも凄く強力なマントラですよね。
黄色い旗に赤文字の「齋」とは?
キンジェー (กินเจ) は、精進料理を食べることで、キンはタイ語で「食べる」ジェーは「精進料理」のことです。
キンジェーの”ジェー”は潮州語の”齋”から用いられているそうで、潮州語では精進料理を食べることを”食齋(チアジェー)”というので、そこらへんで”齋”をベジタリアンフェスティバル中は目にします。
黄色と赤色で書かれているのは、文字が赤で記されるのは中国でおめでたい色とされるからで、黄色は仏教を表す色だからだそうです。
※ちなみにプーケット人はキンジェー (กินเจ) をキンパック(กินผัก)というそうです。
・身体の衛生を保つこと
・調理器具の清潔に注意し菜食でない人と共有しないこと
・上下白い衣装を着用
・殺生をしない、正しい行いをする
・肉食の禁止(魚、卵、乳製品の他、ニンニク、ニラ、ネギなどの臭い野菜も不可)
・性行為をしない
・酒を飲まない
・喪中の人は参加しない
・妊婦は儀式を見てはいけない
・生理中の女性は参加禁止
菜食週間ギンジェーをどの程度厳格に行うかは個人によります。
仏教徒でも全くベジタリアンをせず服だけ白色を着ていたり、夫やホテル時代の同僚のようにしっかりベジタリアンをする人、それぞれみたいです。
伝統的には以上のようなことを守って過ごします。
まとめ
名前 | Phuket Vegetarian Festival |
---|---|
期間 | 毎年陰暦の9月1日から9日の9日間開催 |
場所 | プーケットにある中華寺院 |
TEL | +66(0)76-211-036 (TAT PHUKET) |
WEB | HP, FB |
滞在期間中ベジタリアンフェスティバルに重なる方は是非、お寺の場所と日時、パレードの時間などを上記サイトでチェックしてみて下さいね!